「性差医療」って何ですか? 1

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Q1 「性差」が注目されたきっかけは?

A 日本では女性医師による女性外来創設がきっかけ


「性差医療」はもともと、1990年代前半に米国で始まりました。米国国立衛生研究所(NIH)を中心に女性特有の病態の研究が進む、「病気には性差がある」ことが注目されるようになったのです。背景には、医学の進歩で長寿社会になり、閉経後の女性の病気予防が重要視されるようになったことがあります。
こうした実態を踏まえて、94年、米国の厚生労働省であるFDA(食品医療品局)は「薬剤の治験(臨床試験)では半数に女性を含むことを推奨する」という通達を出しました。
それまでは60~70年代に起こったサリドマイドによる薬害事件を受けて、医学研究や医薬品の開発のために行われる臨床試験は、男性のみを対象に実施されていたからです。
日本では、2001年に鹿児島大学病院で初の「女性専用外来」が開設され、性差医療への関心が高まりました。その直後に千葉県立東金病院(14年に閉院)で、循環器内科医の天野恵子先生(当時副院長)が女性専用外来を開設し、以後、全国に女性医師による女性専用外来が広がりました。最初のうちは、この「女性医師による女性専用外来」がクローズアップされた面がありますが、日本でも少しずつ性差に注目した医療の提供や研究が進んでいます。

Anetis(アネティス) 2016春号 女性の体なんでも相談室より

※こちらは2016年2月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【東京女子医科大学 産婦人科学講座講師 石谷 健(いしたに けん)さん】

1994年慶應義塾大学医学部卒業。国立病院機構東京医療センター産婦人科勤務後、ハーバード大学医学部に留学し婦人科がんの疫学研究に関わる。2014年より現職。専門は婦人科がんの治療、ホルモン補充療法、漢方療法など。

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