妊娠中の食事 OKとNGを知ろう


赤ちゃんと自分のための食べ物&栄養教室

妊娠したら気になるのが、妊娠中の食事について。お腹の赤ちゃんへの影響も心配ですよね。そこで、妊娠中に食べてもOKな食べものとNGな食べものをまとめてご紹介します。同時に、神経質になり過ぎずストレスをためないようにすることも重要です。頻度や量の限度を理解し、無理のない食生活を送りましょう。

気をつけようNG食

【 生もの 】

生ハム、ユッケや馬刺しなどの生肉、カマンベールやモッツァレラなどの加熱殺菌していないナチュラルチーズ、そして生卵には、そ
れぞれ食中毒や感染症のリスクがあります。 胎児に悪影響を及ぼしたり、流産や早産につながる危険性もあるので、注意しましょう。

【アルコール】

アルコールは、妊婦の胎盤を通して胎児に移行します。結果、それが「胎児性アルコール症候群」を引き起こすことも。「妊娠中のア
ルコール類は絶対NG」と覚えておきましょう。 「お酒に強い」「酔わない」という人でも×。 ただしノンアルコールなら飲んでもOKです。

食べ方を守ればOK食

量や頻度の限度を超えないよう、注意しながら食べましょう。

【カフェイン】

カフェイン類の飲み過ぎは、妊婦の血管収縮の原因になり、結果胎児に栄養が行き届かなくなる恐れがあります。1日のカフェイン摂取量の目安は、200〜300mg(ドリップコーヒー2〜3杯)。麦茶やハーブティーなど、ノンカフェインの飲み物も取り入れましょう。

【ジュース類】

ジュースなどの清涼飲料水は、意外と糖分 が多いもの。たくさん飲み過ぎると妊娠糖尿病になって体重が増えてしまい、難産になる可能性があります。飲む量の目安は、1日1〜 2杯。カロリーゼロや糖度を抑えた商品も多く出回っているので、活用してみてください。

【魚介類】

栄養バランスを考えると魚は食べた方がいいです。ただし魚に含まれる水銀は、取り過ぎると胎児の発育に影響を及ぼすこともあります。マカジキやキダイは週2回まで、キンメダイやメカジキは週1回までなど頻度を守ればOK。食中毒を避けるため、新鮮なものや加熱したものを選んでください。

積極的に食べたいOK食

赤ちゃんの発育や自分の体のために、意識的に取りましょう。

【カルシウム】 を含むもの

歯や骨、筋肉の形成を助ける栄養素、カルシウム。それは胎児についても同じです。妊娠中期から妊婦の体を通して供給されます。ただし、乳製品はアレルギーの原因になることもあるので、取り過ぎに注意。妊婦の神経機能も調節してくれるのでイライラ解消にもつながります。

【鉄分】を含むもの

鉄分は胎児の発育のためだけでなく、母体にとっても大切な栄養素。分娩時の出血に向けて貧血予防にもなります。また、血液は母乳のもとにもなるので、妊娠末期から産後にかけて意識して取ることが大事。たんぱく質やビタミンCと一緒に取ると吸収率が上がります。

【EPA・DHA】を含むもの

EPAとDHA は、どちらも魚に多く含まれる栄養素。EPA は血液をサラサラにする効果があり、疲れやすい妊婦にうれしい栄養素。
DHA は胎児の脳や神経の発育に不可欠な栄養素で、妊娠後半の3カ月から授乳期にかけて、積極的に取っておくといいでしょう。

【ビタミンA】を含むもの

服薬に注意すべき妊婦にとって、免疫力アップ効果のあるビタミンA は大切な栄養素。ただし妊娠初期に取り過ぎると胎児に影響が出る恐れがあるので、毎日取るのはNG。緑黄色野菜に含まれる、体内でビタミンA に変わるカロテンは問題ないので、積極的に食べましょう。

【葉酸】を含むもの

葉酸は「妊婦必須のビタミン」といわれ、胎児の発育には欠かせない栄養素。胎児の細胞分裂や成長を促し、神経管閉鎖障害の危険性を軽減してくれます。妊娠初期(妊娠直後から10週まで)は特に摂取が不可欠です。できるだけ新鮮なものを食べるようにしましょう。

これはOK?NG?

Q:フライドポテトは?

A:食べてもOK。ただし塩分もカロリーも高いので、食べるのはつわり時期にとどめ、おさまったら控えるように。

Q:辛いものは?

A:食べてもOK。ただし、食べ慣れていない人が食べ過ぎると、痔の原因になることがあるので注意して

Q:サプリメントは?

A:取ってもOK。葉酸、鉄分、カルシウムは補う程度であればぜひ活用を。ビタミンA は過剰摂取に要注意。

Q:水道水は?

A:飲んでもOK。日本の水道水の品質を考えると、そのまま飲んでも問題なし。ただし、海外では注意して。