産後うつは、こうして防ごう! 4


Q3 産後ケアサービスとは何ですか?

A 日帰り、宿泊で育児支援をする施設


「産後ケアサービス」とは、助産院などで行われていた「産後入院」や、最近始まった「専門のケアセンターで助産師、看護師、臨床心理士といった専門職が育児相談や産後ケアを行うサービス」のことです。赤ちゃんや他の家族と一緒に過ごすスペースもあり、宿泊型の施設が多いようですが、日帰りで利用できるところもあります。ケア施設については、日本産後ケア協会のサイトで検索できます(http://sango-care.jp/)。
まだ、全国的には数が少ないのですが、ケア施設の利用費を補助している自治体もあります。休養を取り専門家の助言を得るために利用してみてもよいかもしれません。
一方、産後1カ月ごろには、地域の保健センターの保健師や助産師などが家庭訪問することになっています。家庭訪問では、赤ちゃんと産後ママの心身の状態、育児支援があるかなどをチェックします。困っていることや不安があれば、その際に相談しましょう。
第1子に限らず、第2子、第3子でも、育児がうまくいかないのは恥ずかしいことではありません。とにかく、一人で頑張り過ぎず、つらいときにはその気持ちを誰かに話したり支援を求めたりしてください。

Anetis 2016秋号妊娠なんでも相談室より

※こちらは2016.9.28時点の情報/記事になります


■ 回答者■

2016aw-ninshin-01【東北大学病院精神科院内講師  菊地 紗耶(きくちさや)さん】

2002年新潟大学医学部卒業。宮城県立精神医療センターなどを経て、07年より東北大学 病院精神科勤務。08年より「周産期メンタルケア外来」を担当。日本周産期メンタルヘ ルス学会評議員。

2016aw-ninshin-02【東北大学病院周産母子センター准教授 西郡 秀和(にしごおり ひでかず)さん】

1993年群馬大学医学部卒業。カナダのウェスタン・オンタリオ大学産婦人科留学、岩手 医科大学講師などを経て、2011年に東北大学講師、14年より現職。日本産科婦人科学会 幹事、日本周産期メンタルヘルス学会理事