妊婦さん必見!インフルエンザ&胃腸炎を防ごう3
Q3 感染性胃腸炎にかかったときは?
A 経口補水液などで脱水症状を防ごう
インフルエンザと同じ時期に毎年流行するのが、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎です。激しい下痢や嘔吐を繰り返すのが特徴で、場合によっては微熱が出ることもあります。
対処法は、妊娠していないときと同じですが、下痢や嘔吐を繰り返すと体内の水分が抜けていきますので、妊娠中は特に脱水症状にならないように注意してください。水分はお茶でも水でもよいですが、可能なら経口補水液やイオン飲料で水分を補給するようにしましょう。なお、経口補水液は、冷蔵庫で冷やさずに常温のものを摂取したほうが体に吸収されやすくなります。
下痢や嘔吐を繰り返すと、赤ちゃんに影響があるのではないかと心配になるかもしれませんが、ノロウイルスなど感染性胃腸炎を引き起こすウイルスが胎児に悪影響を及ぼすことはありません。感染性胃腸炎には特効薬はないので、「整腸剤などを服用しつつ脱水を防止する」のが基本です。もちろん、おなかに張りや痛みなどを感じたり出血があったりしたら、かかりつけの産科に連絡して受診すべきか相談してください。
Anetis(アネティス) 2017冬号 妊娠なんでも相談室より
※こちらは2017年12月時点の情報/記事になります
■ 回答者■
【医療法人社団成茶会 駅前三軒茶屋みずもと レディースクリニック 水本 賀文(みずもと よしふみ)さん】
1986年防衛医科大学校卒業。防衛医科大学病院で研修後、自衛隊中央病院産婦人科勤務。93年防衛医科大学校医学研究科(大学院)へ。在学中にドイツ・ハンブルク大学付属研究所へ留学。99年自衛隊中央病院産婦人科に復職。2003年同科副部長、07年同科部長。14年9月より現職。