妊娠中に出来る歯のケアと歯周予防
歯列矯正やホワイトニングは妊娠中してもいいの?
妊娠中は歯科矯正の診療方針が変わります
ブライダルをきっかけに、歯列矯正やホワイトニングを始める方も増えています。矯正は美容的なメリットだけでなく、歯の健康を守るためにも役立ちます。歯並びが整っているとブラッシングしやすいので食べ借るが歯に挟まりにくく、歯周病の原因であるプラークの付着を減らすことができるからです。
赤ちゃんが生まれて仕事と家庭の両立で忙しくなると、なかなか自分のことに構わなくなりがち。そのうえ歯周病リスクは、女性が更年期を迎える50代ごろからさらに高くなります。できるときに矯正を始めておくのは、生涯にわたって自分の歯を守るためにもよいことだといえるでしょう。
そこで、矯正中に妊娠が分かったら、まず矯正歯科を一度受診し、妊娠中の診療方針を相談しておきましょう。多くの場合、出産予定日の1カ月前から産後1ヵ月は矯正をお休みするなど、ママと赤ちゃんのスケジュールに合わせて診療方針を作っていきます。
女性ホルモンのバランスが変わる妊娠、産後、授乳中にかけては口腔環境も影響を受けやすく、歯ぐきも、デリケートになります。矯正中は器具のあたる部分が自分ではみがきにくく、プラークがたまりやすくなるため、普段以上に鹿野メンテナンスをきちんと受けることをおすすめします。
つわりで歯みがきをしにくい時期は食べたあとに水を飲む習慣をつけるなどして、できるだけプラークを残さない工夫をしていきましょう。
妊娠中にできる歯のケアとお休みしたいケア
一方、妊娠中にホワイトニングはあまりおすすめしません。ホワイトニングとは、過酸化水素や尿素などを使って歯の表面に付いたコーヒーや紅茶、ワイン、タバコなどによるステイン(着色汚れ)を漂泊する方法です。これらの薬剤は体に安全な濃度で用いられますが、妊娠中や授乳中の安全性についてはまだ確立されていません。過程で行うホームホワイトニングも同じです。
そこで、歯の黄ばみが気になるときは歯科のクリーニングがおすすめ。歯面研磨用の器具やブラシを使って歯の表面や隙間などの汚れ・軽い着色を取り除いていきます。プラークも除去するので、歯周病も予防でき一石二鳥といえます。
市販の歯みがい粉では、「ポリリン酸」を配合していものにステインの除去効果があるとされています。
ママと子どもに優しいかかりつけ歯科を見つけよう
歯の汚れや、口臭などちょっとした不調が虫歯や歯周炎・歯周病のサインかもしれません。痛みや歯ぐきの腫れなどの症状がなくても、安定期の4~5か月を目安に1回は歯科検診を受けましょう。
歯みがきで軽く血がにじむ程度なら、プラークを取り、歯みがきのしかたを教わる程度で1~2階の受診で済みます。そこで油断せず、引き続き家出の口腔ケアを続けて歯周病を治療・予防しましょう。このことは、早産の予防や将来的に起こる心疾患や認知症など大きな病気の予防にもつながります。
おなかがおおきくなってくると、歯科医の診療代に上がるのも不安かもしれません。そこで、インターネットやご近所の口コミなども活用し、プレママが受信しやすい司会を見つけてみませんか。「マタニティ歯科」も増えてきました。また、出産や育児経験のある女医さんなら「おなかに無理のない姿勢で診療を受けたい」などの相談もしやすくなります。これから先、ママと赤ちゃんのためのかかりつけ歯科を選ぶ目安にもなります。
歯科では、妊娠中の歯科検診を「マイナス1歳児健診」と位置付けています。ママが良い口腔状態を保つことは、赤ちゃんの歯を守る準備になるということです。
矯正を含めた歯のケアは自分自身への投資であり、子どもの健康な体の土台づくりにもなります。そんな長期的な考えも持って、自宅でのケアと歯科医のプロのケアを続けていきましょう。