「おりもの」から何がわかるの? 4
Q4 どうすればトラブルを防げますか?
A 基礎体温で体調把握を。洗い過ぎにも要注意
過労やストレスでホルモンバランスが崩れると膣の自浄作用が弱まり、細菌が増殖して膣に炎症が起こることがあります。予防のためには、第一に規則正しく健康的な生活を送りましょう。最近の研究で、膣内環境に腸内細菌が関与しているとの報告があり、バランスのよい食事で腸内環境を整えることも有効かもしれません。
普段からおりものの状態をよく観察し、異常にいち早く気付くことも大切です。毎日「基礎体温」を付けて月経のリズムを把握しておけば、「排卵期でもないのに量が増えている」といった変化がわかります。
清潔は大事ですが、石けんなどで洗い過ぎると、かえって膣の殺菌力を弱めてしまいます。
ゴシゴシこすったり中まで洗ったりせずに、シャワーの湯で流す程度がよいでしょう。
量が多いときは専用のシートを使ってもよいと思います。ただし、雑菌やばい菌が繁殖しないよう、こまめに取り換えるようにしてください。特に、妊娠中の人は膣内の抵抗力が落ちているため、いつも以上に下着やシートの清潔を心がけましょう。
Anetis(アネティス) 2016夏号 女性の体なんでも相談室より
※こちらは2016年6月時点の情報/記事になります
■ 回答者■
【駅前三軒茶屋みずもとレディースクリニック 院長 水本 賀文(みずもと よしふみ)さん】
1986年防衛医科大学校卒業。防衛医科大学病院で研修後、自衛隊中央病院産婦人科勤務。
93年防衛医科大学校付属研究所(大学院)へ、在学中にドイツ・ハンブルク大学付属研究所留学。
99年自衛隊中央病院産婦人科に復帰、2003年同科副部長、074年同科部長、14年9月より現職。