知っておきたい!「里帰り出産」について1


Q1 「里帰り出産」のスケジュールは?

A 分娩の予約は早めに受診が必要なことも


妊婦さんが実家に戻ってお産をすることを「里帰り出産」といいます。一般に、妊娠初期から後期のはじめまでは住まいの近くの産院で健診を受け、32〜34週ごろに帰省して、実家の近くの産院でその後の健診と分娩を行います。
 妊娠が判明し、母子手帳の交付を受けたら、分娩をする場所を決めなくてはなりません。里帰りする方は、実家の近くに受け入れてくれる分娩施設があるかどうかを早めに調べておきましょう。
 妊婦健診を受ける施設に対しては、急な出血や腹痛などの際の対応方法を確認することが大切です。分娩をしている施設であれば、24時間体制で対応可能なことが多いです。
また、合併症などの心配がある方は、入院可能な産院での健診が安心につながると思います。
 分娩予約の手続きは、施設ごとにさまざまですので、実際に出産する施設に問い合わせて、その指示に従ってください。施設によっては予約の際に受診が必要だったり、紹介状を持参するようお求められたりすることもあります。紹介状は、妊娠後期になって分娩のために里帰りするときにも必要です。
 紹介状は妊婦経過や赤ちゃんの状態などを詳細に記載したもので、作成には時間がかかります。健診を受けている産院には里帰りの予定を伝え、それまでに作成してほしいと依頼しておくと、スムーズに受け取れると思います。
 

Anetis(アネティス) 2016−17冬号 妊娠なんでも相談室より

※こちらは2016年11月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【荒木記念東京リバーサイド病院 産科・婦人科 医長 星 真一(ほし しんいち)さん】

1995年昭和大学医学部卒業。昭和大学病院、昭和大学藤が丘病院、秦野赤十字病院、千葉西総合病院、総合守谷第一病院などの勤務を経て、現在東京都荒川区にある荒川記念東京リバーサイド病院(2016年10月より病院名変更)に勤務。一男一女のパパ。