これは大丈夫?妊婦中の食べ物3


Q3 積極的に取りたい栄養素は?

A 葉酸、ビタミンDは多めに取りましょう


妊娠中、積極的に取ってほしい栄養素は、赤ちゃんの心身の成長や発達に不可欠な葉酸を、カルシウム、鉄、ミネラル、ビタミン類です。特に、ほうれん草、小松菜などに多く含まれている葉酸を、妊娠初期に十分取ることができないと、赤ちゃんが神経管閉鎖障害(脳や脊椎の成長障害)になるリスクがあります。「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)によると、20代〜40代の女性の推定平均必要量は1日200μg※ですが、妊娠中は2倍の400μgを摂取する必要があるとされています。ただい過剰摂取も禁物なので、1日1000μgを超えないようにしてください。
また、日光浴や魚、きのこ類の摂取によって合成されるビタミンDを始め、ナッツ類に多いビタミンE、ビタミンB1、B2、B6、B12、鉄も、妊娠中は通常より多めに取ったほうがよい栄養素です。カルシウムの必要量は妊娠前と同じですが、不足している人が多いので、乳製品、エビ、油揚げ、小松菜などカルシウムを多く含んだ食品を積極的に取りましょう。

Anetis(アネティス) 2017春号 妊娠なんでも相談室より

※こちらは2017年3月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【駅前三軒茶屋 みずもとレディースクリニック 院長 水本 賀文(みずもと よしふみ)さん】

1986年防衛医科大学校卒業。防衛医科大学病院で研修後、自衛隊中央病院産婦人科勤務。93年防衛医科大学校医学研究科(大学院)へ。在学中にドイツ・ハンブルク大学付属研究所留学。99年自衛隊中央病院産婦人科に復帰、2003年同科副部長、07年同科部長、14年9月より現職。