病気ですか?不正出血の見分け方2


Q2 不正出血は、なぜ起こるのですか?

A 病気や女性ホルモンの異常など、原因はさまざま


不正出血は、さまざまな原因で起こります。性成熟期(おおむね20歳代〜更年期前)の女性が不正出血を訴えて産婦人科を受診した場合は、最初に「妊娠の可能性」を考えます。性器出血が、妊娠初期の流産や異所性妊娠(いわゆる子宮外妊娠)の症状である場合があるからです。
 妊娠以外の性器出血は、「子宮や卵巣の病気によるもの」(器質性出血)と、「女性ホルモンのバランスが乱れて起こるもの」(機能性出血)に大別されます。産婦人科では問診や診察、検査を行い、「どこからの出血なのか」「炎症や腫瘍はないか」「不正出血につながるような薬を服用していないか」などを確かめます。具体的には、下図のような流れで原因を鑑別していきます。

Anetis(アネティス) 2017夏号 女性の体なんでも相談室より

※こちらは2017年5月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【獨協医科大学付属越谷病院 産科婦人科 主任教授・診療部長 高倉 聡(たかくら さとし)さん】

1990年東京慈恵会医科大学卒業。同大学付属病院産婦人科診療医員、国立がんセンター(現・国立がん研究センター)研究所国内留学、東京慈恵会医科大学付属病院産婦人科診療医長等を経て現職。日本産科婦人科学会代議員、日本臨床細胞学会・日本婦人科腫瘍学会評議員。専門は婦人科腫瘍など。