「おりもの」から何がわかるの? 3


Q3 正常と異常の見分け方は?

A 「今までと違う」と感じたら受信しましょう


正常なおりものの色は無色または乳白色かクリーム色で、下着に付いて乾燥すると黄色くなります。膣内は酸性のため、通常は、やや酸っぱいにおいがします。色やにおいが下表のように変わり、ときにかゆみや腹痛、出血などの症状を伴う場合は、病気が疑われます。
一般的な細菌感染(細菌性膣炎)の場合はおりものの中の白血球が増えて、風邪をひいたときの鼻汁のように黄色や黄土色に変わります。カビの一種のカンジダ菌に感染すると、豆腐カスやカッテージチーズのようなポロポロした状態になります。
最近増えているクラミジア感染症は重症化するまであまり症状が出ないことが多く、妊娠中にかかると流・早産につながったり、赤ちゃんに感染してさまざまな病気を引き起こしたりします。おりものが「いつもと違う」と感じたら、早めに産婦人科を受信するようにしましょう。
妊婦さんの場合には、おりものの変化(例えば血液のまじったピンクや茶褐色のおりもの、さらさらした透明なおりもの)が、切迫流産・早産や破水の徴候であるケースもあります。気になることがあったら、すぐに主治医に相談してください。

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Anetis(アネティス) 2016夏号 女性の体なんでも相談室より

※こちらは2016年6月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【駅前三軒茶屋みずもとレディースクリニック 院長 水本 賀文(みずもと よしふみ)さん】

1986年防衛医科大学校卒業。防衛医科大学病院で研修後、自衛隊中央病院産婦人科勤務。
93年防衛医科大学校付属研究所(大学院)へ、在学中にドイツ・ハンブルク大学付属研究所留学。
99年自衛隊中央病院産婦人科に復帰、2003年同科副部長、074年同科部長、14年9月より現職。