ママの元気が赤ちゃんの幸せ「休む」「眠る」を心がけましょう2


無理のない範囲で動き、血栓予防と気分転換を


「無理のない範囲」で、体を動かすことも重要です。特に、帝王切開手術を受けた方が何日も寝たままでいると、血栓症が起こって、ときに命にかかわることもあります。術後、数日は傷口が痛むと思いますが、少しずつでも動くようにしてください。動くと気持ちもリフレッシュできます。
妊娠中・出産でゆるんだ骨盤や骨盤底筋(骨盤内の臓器を支える筋肉)も徐々に元に戻りますが、骨盤ベルトを着用したり、産褥体操を行ったりして引き締めると、回復の助けになります。最近は、整骨院などで産褥整体の施術を受ける方も多いです。
悪露が続いている間は、感染症にも要注意。例えば、産道から感染して高熱が出る「産褥熱」、尿道からの感染で起こる「膀胱炎」、それが腎臓へと広がった「腎盂腎炎」などです。母乳の飲み残しが詰まって、それに感染が起こり「乳腺炎」になると、乳房が腫れて痛み、熱が出ることも。いずれも抗生剤を服用すれば治まりますから、症状が出たら早めに産婦人科を受診してください。

Anetis(アネティス) 2019春号 お産と産後のHappy アドバイス

※こちらは2019年3月時点の情報/記事になります


■ 回答者■

三重大学大学院医学系研究科 臨床医学系講座産科婦人科学 教授
同大学医学部付属病院 副病院長 池田 智明(池田 智明)先生