「おりもの」から何がわかるの? 2


Q2 量や状態はどのように変わるの?

A 月経周期や加齢で変化、個人差も大きい


おりものの量は女性ホルモンの分泌量と密接に関係していて、「月経周期」に合わせて増減を繰り返しています。(下図参照)。
通常は月経終了後にだんだん増えていき、排卵期には透明でよく伸びるゼリー状のおりものが多量に分泌されます。
このとき少量の血が混じることがありますが、たいていは「中間期出血」といって生理的なものですから、心配はいりません。
その後は徐々に量が減り、黄白色で粘り気のあるものに変わります。
おりものの量や状態には個人差があり、排卵期には流れるように出る人もいます。かゆみなどの症状がなければ、量が多いこと自体は異常ではありません。
一方、量が少ないことを心配する人もいますが、月経が順調であれば問題はないでしょう。
妊娠中は約7割の人がおりものの変化を感じるといわれます。
量が増えて粘り気のないサラサラしたものになり、色は透明から乳白色、クリーム色へと変わります。
黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で膣内の酸性度が下がるため、においが減ったと感じる妊婦さんも多いようです。
閉経後2~3年すると女性ホルモンがほとんど分泌されなくなるため、おりものの量も減って膣が乾燥しやすくなります。

 

Anetis(アネティス) 2016夏号 女性の体なんでも相談室より

※こちらは2016年6月時点の情報/記事になります


■ 回答者■


【駅前三軒茶屋みずもとレディースクリニック 院長 水本 賀文(みずもと よしふみ)さん】

1986年防衛医科大学校卒業。防衛医科大学病院で研修後、自衛隊中央病院産婦人科勤務。
93年防衛医科大学校付属研究所(大学院)へ、在学中にドイツ・ハンブルク大学付属研究所留学。
99年自衛隊中央病院産婦人科に復帰、2003年同科副部長、074年同科部長、14年9月より現職。